【映画感想】ホラー映画はサイコキネシス攻撃やっちゃダメ!
この記事は、映画『ウインチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』のネタバレを含みます。ネタバレ無しの感想はこちら
【映画感想】『ウインチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』怖いの苦手な人こそ一番楽しめる、いいライトホラー - 映画とかのおはなしブログ
怖くないホラー映画
『ウインチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』という作品。上記感想に書いた通り、良い部分もある幽霊屋敷映画でした。細かい怖がらせジャブも悪くはないですし、最大の怨念を持った亡霊が、その正体を現すまでのシークエンスはなかなかゾクゾクしました。しかし、ホラーファンとしては、特に終盤の、そいつが出てきてからの怖さの減退が、かなり残念でした。
なぜ怖くないか?
ホラー映画において、幽霊が起こす怪奇現象ワザにはいくつか種類があります。「誰もいないはずの場所にいつの間にかいる攻撃」、ほん呪でもおなじみ「鏡や監視カメラにだけ白い影が映ってるアピール攻撃」などの小ワザから、ホラーじゃないジャンルの作品にも頻出する「普通の人とお話してたと思ったら既に故人だったことが後から分かる攻撃」といった変化球。VSもした有名な幽霊らがやる「憑りつかれたら数日後に絶対死ぬ攻撃」「家に入った人を即殺す」などのハードなワザまで、色々ありますが、この中でやってはいけないのが「サイコキネシス攻撃」です!
全ホラー映画サイコキネシス攻撃禁止令
ホラー描写に失敗している心霊ホラー映画の中で、「サイコキネシス攻撃」がついつい出てきてしまう気持ちは、分かります。もともと古典的な心霊現象として、原因不明の音がする「ラップ音」とともに、誰も触れていない物体が動く「ポルターガイスト現象」があります。それを一体の幽霊の特殊能力と解釈してしまった場合に「サイコキネシス攻撃」を行わせてしまうのです。
しかし、です。映画の中で悪霊をドーン!と登場させ、悪霊が手を前にかざす、もしくは雄たけびをあげ、サイコキネシスで人間達が壁に吹っ飛ばされる!。「ぐはぁっ!」大ピンチ!。それって、怖いんでしょうか?。その悪霊は、もはや恐怖の対象ではなく、アベンジャーズやX-MENのようなヒーローが戦うヴィランに、もしくは、ファンタジー世界で冒険者たちが戦うべきモンスターのような存在になってしまいます。それはただの「敵キャラ」でしかなく、怖くありません。
全てのホラー映画は一刻も早く「サイコキネシス攻撃」を禁止してください。
良いポルターガイスト
ポルターガイスト現象そのものがダメなわけではありません。最近のホラー映画の中では『死霊館 エンフィールド事件(2016年 アメリカ 監督:ジェームズ・ワン)』や『パーソナル・ショッパー(2016年 フランス 監督:オリビエ・アサイヤス)』などの作品が、ポルターガイスト現象をそれぞれ巧妙に活かした演出を行っていました。オススメの心霊ホラーです。
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