映画とかのおはなしブログ

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2017年映画感想ツイートまとめ その3(5月6月分およそ48本)

前回 2017年映画感想ツイートまとめその2(3月4月分およそ36本分) - 映画とかのおはなしブログ

元は「〇〇なう」形式なので整理。当時の感情こそが貴重なので、今の意見は足さず、当時のまま残す。観た作品全部の感想を書いているわけではない。()は観賞した映画館orメディア。角川シネマ有楽町エリック・ロメール特集に通いまくっていた時期。年間ベスト級の新作も複数公開された忙しい時期でした。

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『裏窓』1954年 アメリカ 監督: アルフレッド・ヒッチコック (楽天地シネマズ錦糸町 / 午前10時の映画祭)

完全初見。車椅子の写真家が、窓から向かいアパートの住人達を何気なく覗き見してるうちに、奇妙な違和感に気づいてく。心の3D映画とでもいうような、劇場スクリーンが窓と一体化する超臨場感!オールタイムベスト10級に心底面白かった!

無限の住人』 日本 監督:三池崇史 (名古屋ミッドランドスクエア)

スプラッターチャンバラ」のみにリソース集中させたプログラムピクチャー。血まみれ泥まみれの斬り合いか続きすぎて、観客だけでなく、登場人物達自身も自分が何をしようとしていたのか分かんなくなるくらいずっと、残酷チャンバラだけの映画だぞ。

『食べられる男』2016年 日本 監督:近藤啓介 (新宿K'sシネマ)

人類の為に侵略宇宙人に食べられる係に決まった男の7日間。ところがその状況になる前から、暗い終わってる境遇だったことが次第に見えてくる。つらすぎて笑えてしまう社会風刺コメディ。つらくて胃が痛くなるので注意…

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 『お嬢さん』2016年 韓国 監督:パク・チャヌク (ユジク阿佐ヶ谷)

お嬢様の財産乗っ取りを目的で侍女として潜入した女。だが次第に情が移ってしまう。そこまでは普通だが、そこからさらに本音と、嘘と、変態的真実の逆転・暴露が続き翻弄される。連続テレビ小説を欲望むき出しにしたような映画。

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アンタッチャブル』 1987年 アメリカ 監督:ブライアン・デ・パルマ (楽天地シネマズ 錦糸町 / 午前十時の映画祭)

街全体を支配するギャングに、はぐれ者捜査官が立ち上がる。面白かったが、傑作と聞いて期待しすぎた。敵が子供も殺すような集団なのに、主人公側が油断しすぎている。夜に自宅で一人で酒飲むとか、銃持った奴によそ見するとか、、

時をかける少女【再タイミング版】』1983年 日本 監督:大林宜彦 (東京国立近代美術館フィルムセンター / よみがえるフィルムと技術 特集)

劇場観賞は初。誰かの心の中のような色彩。冒頭から既に夢の中のよう。TV画面で観た時よりも怖く、孤独と死の恐ろしさを感じた。

スパルタンX1984年  香港 監督:サモ・ハン・キンポー (新宿武蔵野館)

予備知識ほとんど無し、ファミコンソフトあったなくらいの認識で観賞。過剰過ぎるズッコケギャグを振り撒き続けながらの超アクションが愉快なカンフー映画。なのに綺麗なスペインの町が舞台なので、自分は一体今何を見てるのだ?、というかつてない気持ちになった。

『スプリット』 アメリカ 監督:M・ナイト・シャマラン (T・ジョイ品川)

多重人格の異常者に捕まる監禁映画。役者の台詞や表情が思わせぶりで、どんでん返しへの想像が膨らむ良い映画。だが、どんでん返しは、その想像とは別方向から来る。1行でネタバレ可能なので皆明日すぐ観た方がいい。

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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2【IMAX 3D】』 アメリカ 監督:ジェームズ・ガン (T・ジョイ品川)

続編として普通に面白い。宇宙ギャグの繰り返しの中で、誰も正義ではないこと/個々の価値観が全く違うこと/それでもなんとか協力していくこと/が強調される。宇宙的ヒューマンコメディアクション。

 『かたびら街』2003年 日本 監督:相澤虎之助 (UPLINK渋谷)

過去に暴走族としていわせてた奴らが、普通に働き出してしばらく経ってからを描く中編。地方の普通の人々が労働と貧困で擦り減っていく様はこの後のサーガでも描かれるが、今となっては地方だけでなく日本全土に広がっているように思える。

『Furusato2009』2010年 日本 監督:富田克也   (UPLINK渋谷)

地方の人々を取材した中編ドキュメント映画だが、劇映画だった『国道20号線(06)』で描かれた地方の完全な延長。外国人労働者が自国に帰れない事情や、土木現場の取材で大事故の話が普通に出るなど、NHKで全国に放送してほしい位の内容。

ジェーン・ドウの解剖』2016年 イギリス 監督:アンドレ・ウーブレダル (新宿シネマカリテ)

惨殺事件現場の地下で見つかった、地面に埋まった謎の綺麗な死体。検死官と息子が解剖していくうちに、腑に落ちない点が次々出てくる。どんでん返しが連続するわけではなく、結構正統派のホラー映画。予告も何も調べずに「解剖する怖い映画」位のつもりで気軽に観るのが楽しい。

『メッセージ』 2016年 アメリカ 監督:ドゥニ・ビルヌーブ (TOHOシネマズ六本木)

地球の12箇所に謎の物体。意思疎通不可能な異星人との交流に言語学者が駆り出される。終わっていく世界に、知性と黄金の精神で対抗する「ザ・SF映画」。異星人と交流するための「窓」が出てくるが、スクリーンが心の中でその窓と一体化する。

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『サウダーヂ』2011年 日本 監督: 富田克也 (渋谷UPLINK)

滅んだアーケード。土着する外国人労働者。裏ではびこる怪しいビジネスや政治家。甲府の土方男とHIPHOP青年が直面する壁。地方都市から見える日本の様々な意味での貧困と、その先の凄いドラマ。

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 『夜明け告げるルーのうた』 日本 監督:湯浅政明 (T・ジョイ品川)

類型的ET系物語だが、話はもっと悪い意味で破綻。しかし、ヘンな展開に突き進むテンポと超アニメーション、そして、時折のすんばらしいショットで妙な気持ちになる、バランスの狂ったアニメ映画。

『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』2015年 イタリア 監督:ガブリエーレ・マイネッティ (新宿武蔵野館)

超パワーを得た男が謎のスーパー強盗として有名になる。偶然助けた心の壊れた女は、アニメ「鋼鉄ジーグ」のDVDだけが心のより所だった。ノワールから愛のヒーロー映画に揺れ動く名作。そして、この作品の存在そのものが感動的な素晴しい映画。

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『美しい星』 日本 監督:𠮷田大八 (TOHOシネマズ新宿)

個々に不安を抱える4人家族。その3人が、別個に宇宙人と接近遭遇し覚醒。展開が読めず、宇宙人なのか、ただの狂人なのかをはじめ、真実と幻想の境目が分からなくなる。多くの人に観てほしい、世にも奇妙なガチSF映画。感触は「世にも奇妙な物語を凄くしたやつ」や「ウルトラセブンのいないウルトラセブン」。事態がおかしな方向に転がっていき先が読めない感じもたまらない。ジャンルとしてはSF映画だが、ホラー好き昭和特撮好きサスペンス好きな人にも試しに観てほしい。リリーさんは近年のどの映画も凄いけど、今作の「マジで火星人に覚醒したのか、ただの電波なのか分からん気象予報士父さん」役も素晴らしい。橋本愛さんも「呪われた最高の美人」とでもいうような今の橋本愛にしかできない役。破壊力MAXで完全に代表作1本追加という感じ。

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パーソナル・ショッパー』2016年 フランス 監督:オリビエ・アサイヤス (TOHOシネマズ六本木)

パリ・ロンドンのファッション界隈でセレブ買物代行をつとめる女性が、謎の事件に巻き込まれるミステリー。…を装った上質の心霊映画! 直接の刺激的な場面は少ないのに、考え込むほどに怖く不安になる作品。おしゃれ映画に見せかけて、予想以上にサイコ/心霊ホラー映画。ジャンル映画のホラーとして興行すると絶対観に来ない種類の人々に、気づかれぬようにホラー映画を見せつけたいという狙いがあるのではないかとすら思った。ホラー映画全部観るマンの皆さんも上映終わる前にぜひ観に行ってください!『パーソナル・ショッパー』は『ダゲレオタイプの女(2016)』は、アサイヤス監督と黒沢清監督がメル友で二人して仕掛けたのではという程シンクロしてた。『降霊(1999)』の幽霊演出を引用した場面あったので、「黒沢清をオマージュした仏映画」と「黒沢清が監督した仏映画」の奇跡ということかな。

 『駅馬車』 1939年 アメリカ 監督:ジョン・フォード (飯田橋ギンレイホール)

完全初見。馬車に乗り合わせたクセのある人々の思惑入り交じりながら目的地に進む展開と、馬車がアパッチ族に襲撃されながらの疾走感ある戦いは、今の視点で見るとマッドマックス怒りのデスロードや富野アニメのご先祖様そのものに感じた。

『黄金狂時代』1925年 アメリカ 監督:チャールズ・チャップリン (飯田橋ギンレイホール)

完全初見。現在の漫画誕生以前の作品なのに、「まんがみたいな」という言い方がしっくりくるような超絶ドタバタコメディ。どうやって撮影してるのかわからん場面が多々ある! しかし、雪山/一攫千金/遭難サバイバル/熊 って、レヴェナント!?

 『夏物語』1996年 フランス  監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

リゾート地に来た男の子が、3人の女の子に振り回されたり振り回したりし続ける夏休み。少年サンデーみたいなラブコメ青春を、上質の映画のルックで堪能。メインヒロインのアマンダ・ラングレが、超絶可愛いすら通り越した形容できない輝き。

『恋の秋』1998年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

夫を亡くしたまま彼氏もいない女を心配して、友人は出会い系広告を勝手に出し(!)、息子の彼女は自分に言い寄る高校時代の担任をくっつけようとする。二つの別々の無茶が合流。人物それぞれの様々な「好き」の関係が見えてきて可笑しいラブコメ

冬物語』1991年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

超タイプな運命のハンサムと恋に落ちた女だが、天然ボケが凄まじく、連絡先を間違えて伝え離れ離れのままシングルマザーになる。二人のおじさんとつき合ってみるが、やっぱ無理で目が死んでる。筋書きだけなら奇跡の再開感動恋愛モノなのに、嫌さのパワーが凄い映画。

『モンソーのパン屋の女の子』1963年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

冴えないイイ男がすれ違う女をナンパしたが会えなくなる。もう一度出会うために街をうろうろしてるうちに、パン屋の店員さんを好きになっていく、という短編。既に「他者の期待の為でなく自己の為の恋愛」を貫く登場人物が確立してる。

『シュザンヌの生き方』1963年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

冴えない大学生がクズ男と親友になった気でつるむ。クズ男に遊ばれてる可愛い女の子に次第に懐かれるが…。「男2人女1人の少しワルい恋愛モノ」という当時大流行のジャンル映画として作られたのだろうが、中身はかなり痛いNTR

『O公爵夫人』1975年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

貴族の未亡人娘が妊娠。原因が藪の中で一家が大騒ぎ。登場人物達にとってはただ事ではない事態だが、観客には真相は分かるので、当時の貴族的価値観によるずれた慌てぶりとボタンの掛け違いがコメディに見える。絵画がそのまま動いているように綺麗。この『O公爵夫人(75)』と、キューブリックバリー・リンドン(75)』。どちらも小説が原作で、「近世ヨーロッパ貴族たちの真面目な行動を淡々と描写すると、現代の観客視点からはコメディに見える」映画、という同じジャンルの映画な気がする。同じ年に類似作が同時多発的に現れる現象なのかな?

 『劇場版 屍囚獄 起ノ篇』 日本 監督:城定秀夫 (シネマート新宿)

携帯通じぬ山奥の村には、ヤバい風習が残っていた! 低予算セクシーホラー×定番怪談という組み合わせながら、生真面目に作られた佳作。前編で結構話が進んでいて、後編でどう転がるか分からん。

『聖杯伝説』1978年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

全編書き割りセットで展開する騎士物語。超無垢な与太郎が、ドンキホーテわらしべ長者が混ざったような旅を続けるコメディ。と思ってたら後半で話が2度ぶっ飛ぶヘンな映画。ロメールが「エル・トポ(1970)」に対抗したかのようなカルト映画とも見えた。

ウルヴァリン: SAMURAI』2013年 アメリカ 監督:ジェームズ・マンゴールド (Amazonビデオ)

ウルヴァリンが、美化された芝公園とか、秋葉原高田馬場っぽい町とか、上野駅とか田舎の海辺の町とか、日本の色んな場所にいるというだけで楽しい。高速バスで長崎に行くのもサイコー!

『五日物語-3つの王国と3人の女』 2015年 イタリア・フランス合作 監督:マッテオ・ガローネ (早稲田松竹)

ヨーロッパ最初の昔話集の映画化。女の欲望をモチーフにした残酷昔話3篇がすれ違いつつ、小粒の挿話も見え隠れしながら進む。脈絡の分からん展開もあり、夢を見た直後のような妙な気持ちが残った。

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ネオン・デーモン』2016年 フランス・アメリカ・デンマーク合作 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン (早稲田松竹)

劇場観賞2回目。1回目より理解が進んだ。夢を叶えるために一身都会に出た女の子の不安を描く精神的なホラーが、別のホラーに展開する。今回は、サスペリア等の延長線上のような王道少女ホラー映画として大いに楽しんだ。『ラ・ラ・ランド』裏バージョン的な要素があることも確認できた。

早稲田松竹の今回の『五日物語-3つの王国と3人の女』『ネオン・デーモン』の併営。どちらも、女が別の女の若さ美しさを求めて残酷なことになる、という映画なんですね。

春のソナタ』 1989年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

家に帰れぬ女教師が女の子と仲良くなる。女の子の父親の今の恋人は女の子と不仲。4人が理屈っぽい議論をめちゃ続けるうちに、家にいられる/いられないことと、好きの度合の関係が変化してく。すごい喋る映画なので字幕を追いきれなくなった(笑

『密航0ライン』1960年 日本 監督:鈴木清順 (神保町シアター)

二人のライバル新聞記者が、麻薬売買事件から密航ルートを探る。片方の男が記者の取材レベルではないハードボイルド刑事のような行動力。裏取引・恐喝で悪人も利用し手段を選ばない。60年前の東京の街並みも興味深く当時の活気と闇が味わえた。

『満月の夜』1984年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

愛と友情と自由について独特の価値観を持っているかのように見えた素敵な女と、周囲の人々のずれが大きくなっていき、そりゃそうなるだろという結末へ突進。駅からアパートへの風景と、二つの家の中のシーンがうっすらと綺麗。固定電話をすげえ振り回してた。

KING OF PRISM PRIDE the HERO応援上映】』日本 監督:菱田正和 (TOHOシネマズ六本木)

2作目にして手加減無用。面白さと高揚感が連続する麻薬。さらに今作では、演出が実際のドラマ(現実)に影響を与え、驚愕のリアリティライン超越!「ファンの力でリアル(興行)を変えたこと」まで表現しているという作品。体感時間が110分くらいあり、どう考えても上映時間70分だったとは思えない。おそらく脳内麻薬(プリズムの煌めき)が冒頭から終わりまで出続けていたのだろう。SWフォースの覚醒/シン・ゴジラ/君の名は。/スプリットと、ネタバレ前に観た方が絶対楽しめる映画が色々ありました。『KING OF PRISM PRIDE the HERO』にも、知らずに観ると驚愕で開いた口が塞がらないような事象があるので、感想読む前にすぐ観た方がいいです。1作目『KING OF PRISM by PrettyRhythm』は、TVアニメ『プリティーリズム・レインボーライブ』のあくまでスピンオフという感じだったけど『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』は1作目キンプリの続編なのに、プリティーリズム・レインボーライブ新作劇場版という感じもあり、良い。

『友だちの恋人』 1987年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

市役所勤めの普通の女子とイケてる女子大生が偶然知り合い、その彼氏&友人のハンサム二人も参戦。言動と行動が一致せぬ四角関係になる。王道少女まんがのようなラブコメ。最後のシーンで場内笑い漏れる。キャンパスや行楽地の風景も綺麗だった。

 『22年目の告白−私が殺人犯です−』日本 監督:入江悠 (新宿ピカデリー)

連続殺人犯が時効後に現れ、世間を揺るがす。話題性優先の報道と真実 等、今時のフックが多々ありつつも、まず娯楽映画として予測の何倍か面白い。ネタバレ厳禁。すぐ観た方がいい!

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『劇場版 屍囚獄 結ノ篇』日本 監督:城定秀夫 (シネマート新宿)

前篇で既に終盤に見えたが、スプラッタ映画として続く。後篇も低予算セクシーホラーながら、ネタに逃げず真面目。ジャンルとしてお決まりの進行のようでいて、見たことないようなシチュエーションが連なる。前篇のダイジェストが結構長く、それだけはいらなかった。

映画 山田孝之3D』日本 監督:松江哲明山下敦弘 (TOHOシネマズ新宿)

山田孝之にインタビューし、徐々に過去の記憶を遡るフェイクドキュメント映画。3D空間ならではの、漫画の効果線の様な演出がある。真面目を装ってるがほぼコメディ。長い悪戯だったドラマの延長戦。

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コレクションする女』1966年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

友達の別荘に泊まったら、色んな男と次々寝る美少女が居候してた。と書くと青年誌エロコメみたいだが、主人公の男は例によってひどい理屈野郎なのでうまくいかない。皆ほぼダラダラブラブラしてるだけという、ゆるいバカンスぶりがいい。

モード家の一夜』1968年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

男が友人の差し金で、そんなにタイプではない美人の家に一晩泊まっておどおどする。しかし、前から気になってた女の子と知り合えたのでそっちに行く。例によって超絶理屈っぽい男が、自分を正当化するためにめちゃ喋る喋る。壁ドンシーンが既にあるぞ。

『愛の昼下がり』1972年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

奥さんが二人目の子を妊娠。だが男の奥さんへの気持ちは妙に薄れつつある。そこに、昔遊んだメンヘラ女が現れ、じわじわ接近してきた! おしゃれ恋愛映画などではなく、不倫我慢選手権。限界ダメ男と、何枚もうわ手の女との恋愛バトル映画。

『LOGAN ローガン』 アメリカ 監督:ジェームズ・マンゴールド (TOHOシネマズ日劇)

近い未来、残ったのは、一人のヒーローと、介護老人と、虐待されている少女。表面上は悪の軍隊が敵に見えるが、本当に立ちはだかっているのは終わりはじめた社会そのもの。様々な積み重ねの豊かさも含め、映画としての高みに達した、X-MENの凄い最終回。

緑の光線』1985年 フランス 監督:エリック・ロメール (角川シネマ有楽町)

彼氏のできない女の人が、何か行動したほうがいいのかもということで、友人親族と一緒にバカンスしたり、色んな観光地をうろうろしてみるが、何か違う。何故か自分には全く出会いが無い。いや、本当にそうなのだろうか?という実に沁みる映画。

バイオハザード ヴェンデッタ』日本 監督:辻本貴則 (新宿ピカデリー)

ゲーム版ベースにしたCGアニメ映画の新作。結構楽しいアクションCGアニメ。ラクーンシティの生き残りと、他の人たちとの戦闘力の差が激しい。レベッカ激カワイイと思ってると、黒幕の心とシンクロし変な気持ちになる。

こどもつかい』日本 監督:清水崇 (新宿ピカデリー)

虐待の疑いある大人だけの怪死が続く。Jホラーのルックだが、初めから恐怖を目標にしていないダークファンタジーで、いわゆるホラー映画ではない。出てくる大人の半分位が児童虐待してるなかなか厭な映画。

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『牯嶺街少年殺人事件(4Kレストア・デジタルリマスター版)』1991年 監督:エドワード・ヤン (UPLINK渋谷)

60年代台湾。一人の少年に視点を向け、学校/不良少年グループ/大人/入り乱れの青春を4時間濃縮。全シーン映画的。理不尽が静かに畳みかけ続ける。

 『肉体の門』1964年 日本 監督:鈴木清順 (神保町シアター)

終戦直後の東京の闇市。ずぶとく生き抜いてるパンパングループだが、一人の強い男を匿ったことでサークルクラッシャー宍戸錠が男の野性溢れる帰還兵というキャラなのだが、それにしても濃すぎて笑ってしまう。調べたら、あの廃墟の町が有楽町なのか!

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午前10時の映画祭での『裏窓』はオールタイムベスト級に最高。

KING OF PRISM PRIDE the HERO応援上映】』も最高の映画体験。

『サウダーヂ』『美しい星』『22年目の告白−私が殺人犯です−』なども素晴らしかった。

次回 2017年映画感想ツイートまとめ その4(7月8月分 47本くらい) - 映画とかのおはなしブログ

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