映画とかのおはなしブログ

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2017年映画感想ツイートまとめ その4(7月8月分 47本くらい)

前回 2017年映画感想ツイートまとめ その3(5月6月分およそ48本) - 映画とかのおはなしブログ

元は「〇〇なう」形式なので整理。当時の感情こそが貴重なので、今の意見は足さず、当時のまま残す。観た作品全部の感想を書いているわけではない。()は観賞した映画館orメディア。大作映画も単館上映系も日本の若きインディ監督の作品も旧作の上映も面白い作品が本当に多く、充実していた2か月間。

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ミスティック・リバー』2003年 アメリカ 監督:クリント・イーストウッド (池袋 新文芸坐)

警察の捜査が遅く杜撰なせいで、ヤンキーおっさんが娘の殺人犯を間違えて私刑してしまう。間違われる側のおっさんはあまりにも運が悪すぎて可哀想。映画としての見た目は立派だか、警察が無能なせいで残念になる警察無能映画の一つに認定します。

ピアニストを撃て』1960年 フランス 監督:フランソワ・トリュフォー (池袋 新文芸坐)

ピアニストが悪者に狙われる。DVDで観てもいまいち頭に入らなかったが、劇場で観ても同じ印象。男の子が犯罪者二人に車で拉致される場面が、直前に上映したミスティック・リバーにもあったんだけど、もしかして意識して並べているプログラムなのかな?

恋のエチュード』1971年 フランス 監督:フランソワ・トリュフォー (池袋 新文芸坐)

フランス男が英国の美人姉妹の家でいちゃいちゃ暮らす。妹と相思相愛っぽくなるが、男がキモイマザコンであることと、お互いのいらぬ拘りと、それぞれの母が毒親なせいで、ずっとうまくいかない。画は綺麗だが、130分は長すぎてつらかった…

『私のように美しい娘』1972年 フランス 監督:フランソワ・トリュフォー (池袋 新文芸坐)

世間知らずな社会学者のヒョロ男が、研究のため女殺人犯にインタビュー。話を聞くうちに、想像以上にとんでもない女であることが観客には分かってくる。サイコパス犯罪サスペンスなのに、クズ男やバカ男が酷い目に合うコメディという驚きの映画。

『日曜日が待ち遠しい!』1982年 フランス 監督:フランソワ・トリュフォー (池袋 新文芸坐)

隙だらけで態度がでかい不動産屋の男が、簡単にハメられて殺人事件の容疑者にされてしまう。男の聡明な秘書が真犯人を見つけるべくひとりで捜査してめちゃめちゃ頑張る。ドタバタラブコメ感もある楽しいミステリー映画だった。しかし、今回の『世界の映画作家Vol. 187 フランソワ・トリュフォー 愛の変遷』オールナイト上映の4作見た限りでは、トリュフォー作品に出てくる男ってクズしか出てこない感じだな。ロメール作品の理屈野郎共とも違う、下衆な感じ。

『殺しの烙印』1976年 日本 監督:鈴木清順 (神保町シアター)

殺し屋ランクNo.3の男がNo.1を狙って殺し屋同士戦いを繰り広げる。刺激的なショットの戦闘や濃い登場人物達だけで相当面白いのに、ラスボス登場に至ってはセカイ系で世にも奇妙な世界に突入し超面白い! ファイトクラブの元ネタか!?

けんかえれじい』1966年 日本 監督:鈴木清順 (神保町シアター)

誠実なバンカラ男が、岡山で修行(!)しながら喧嘩バトルする前半と、会津若松に転校して小暴れの後半。ハチャメチャ楽しく、HiGH&LOWのご先祖みたい。ヒロイン浅野順子が50年前の作品とは思えぬ可愛さ。連続ドラマの途中のように終わる。主題歌が完全に黎明期のアニソンという感じで良いです。公開はジャングル大帝1作目が放送終了後くらいの時期か。

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ピストルオペラ』2001年 日本 監督:鈴木清順 (神保町シアター)

なんと「殺しの烙印」のずっと後の話! 全場面に映画的快楽あるスタイリッシュすぎ殺し屋バトルの前半が最高!後 半は演出がさらに突き抜け、魔空空間で戦うセカイ系特撮になってしまう(特撮:樋口真嗣、脚本:伊藤和典)。凄すぎる映画!

オペレッタ狸御殿』2005年 日本 監督:鈴木清順 (神保町シアター)

人間と狸姫の恋を描くお伽噺ミュージカル。浦沢義雄の脚本を鈴木清順が増幅した結果、神々しくノーテンキなロミオとジュリエットが、この世とあの世の狭間で永遠に続いてしまってて大変なことに。

ブラッド・ワーク』2002年 アメリカ 監督:クリント・イーストウッド (池袋 新文芸坐)

心臓移植で一命とりとめた元FBI捜査官が、私的に殺人事件を捜査。現役警察が無能すぎるものの、真っ当に面白いサスペンスだがそれだけではない。真相解明と共に、実は刑事ドラマそのものを終わらせる映画だったということが分かってくる。

『バイバイマン』2017年 アメリカ 監督:ステイシー・タイトル (ヒューマントラスト渋谷)

そいつの名を知ると呪われる。リング系ルール縛り怪談と、エルム街的80年代洋ホラーの雰囲気が融合した佳作。怖い場面としては序盤少女がドア開ける所が好き。幻覚を多用しすぎて、怖さが薄まってしまった面がある。

ハクソー・リッジ』2016年 アメリカ・オーストラリア合作 監督:メル・ギブソン (ユナイテッドシネマお台場)

人を助けたいと不殺誓い銃を持たぬ衛生兵志願の男。おかしな臆病者とみなされるが意志は揺るがず。しかし赴く沖縄戦は日米両陣共にほとんど死ぬ地獄! かつてない激しい戦場描写は、戦争はマジでムリだと分からせる。なのに本質は完成度の高い道徳映画。

メアリと魔女の花』2017年 日本 監督:米林宏昌 (TOHOシネマズスカラ座)

宮崎アニメを広くサンプリングして薄めたプログラムピクチャー。平凡安心まんが映画だが、駿ミックス加減が微妙に狂気を帯びていて多少のヤバみはある。獣のフレンズのリアリティバランスの狂気と、明白に原発の象徴である青い花を最後どうするかに注目。米林宏昌監督。キモい謎生物と、バカなのか頭が狂ってるのかわからん不気味な大人を描くのが上手いので、ジブリっぽい作品よりもホラーアニメ映画を作ってみてほしい。ガチホラーでなくても、諸星大二郎の「栞と紙魚子」のアニメ化とかきっと向いてるぞ。

帝一の國』2017年 日本 監督:永井聡 (池袋HUMAXシネマズ)

政治家の優秀なボンボン息子らが生徒会選挙戦に渾身。学園政争が世の全てと思ってしまい突き進むやつらのハンサム集団青春(政治風刺)滑稽映画。クライマックスは停滞するが、その手前までは現代とマッチしたハイテンポ感で、観ている側も熱狂に巻き込まれる。

『スレンダー 長身の怪人』2015年 アメリカ 監督:ジェームズ・モラン (新宿シネマカリテ /カリコレ)  ※DVDでは『都市伝説:長身の怪人』に改題。

一家失踪事件の取材で見つかったビデオに奇怪な男が映ってることに気づく。「動画を撮り続けないと見えない」というPOV状況作りと雰囲気は上手い。恐怖演出が単調で淡泊なのが残念。

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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』1969年 日本 監督:石井輝男 (新宿シネマカリテ)

ひとりの男が名家主人の成り済ましを図るが、周囲で謎の殺人が…という筋書は、この映画の説明にならない。冒頭から基地外が大量登場。次々移り変わる展開だけでおかしいが、終盤に至っては、映画としてちょっと信じられない本当に異様なものになる。

『ライフ【IMAX 2D】』2017年 アメリカ 監督:ダニエル・エスピノーサ (Tジョイ品川)

ゼログラビティ的な今どき宇宙隔離状況下で凶暴スライムに襲われる、ちゃんとしたB級SFホラー。こうも期待通りの出来上がりを貫く映画は少なく貴重。宇宙ステーションなのに謎の隙間が多いぞ。

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銀魂』2017年 日本 監督:福田雄一 (丸の内ピカデリー)

前半はギャグの2つに1つは面白いバラエティコント。役者陣は概ね魅力的。シリアスとバトル部分が全く面白くない上にそのパートが長いが、そこも含めて原作に忠実ではある。2作目をやる際は、テンポ2倍速/尺100分でギャグ95%人情5%の喜劇映画をやってほしい。

『PARKS パークス』2016年 日本 監督:瀬田なつき (キネカ大森)

井の頭公園と周辺だけが舞台。映画的ルック強く橋本愛萌え度も高い。お話は「うだつ上がらん女子が昔のオープンリールをきっかけに仲間と出会い輝いていく典型的な普通の青春バンドもの」…だったはずが、いつの間にかそれが夢幻の如く裏返り、霞む。公園そのものの幽霊のような映画。それにしても、井の頭公園が出てくる映画『ライブテープ(09)』『なりゆきな魂、(17)』、この『PARKS(17)』そして、TVアニメ『Occultic;Nine-オカルティック・ナイン-』が、全て「死」をモチーフにした作品なのはなぜなのだろう。井の頭公園はアーティストに死をイメージさせる空間なの?

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『DEAD7 デッド・セブン』2016年 アメリカ 監督:ダニー・ローウ (新宿シネマカリテ)

崩壊した未来、ゾンビ軍団を操り人間を滅ぼそうとする悪の軍団に、7人が立ち向かう! マグニフィセント7をゾンビ映画にしてMADMAXをふりかけて、ぬるま湯ですっごい薄めたままのような作品だが、D級映画としてそこそこ面白い。ホラーでなくアクション映画。

『狂覗(きょうし)』2017年 日本 監督:藤井秀剛 (渋谷UPLINK)

体育授業中の誰もいない教室。教師らが生徒の私物を勝手に調べるうちに、実に厭な事態が次々と明らかになっていく。その邪悪はその教室だけの話だろうか? 心霊も殺人鬼もいない普通の人だけの学校で、それらより恐ろしく絶望的な気持ちになる傑作イヤホラー。ほぼ教室だけが舞台の会話劇ですが、昨年(2016)でいうところの『葛城事件』『無垢の祈り』あたりと並ぶ厭な映画なので、そういう映画が観たい方は是非。ネタバレ厳禁映画でもあるので気になる人も本当にすぐご覧ください。

『花に嵐』2016年 日本 監督:岩切一空 (新宿K's cinema)

昨年横浜で観て衝撃受け2回目観賞。さえない1回生が女の子に釣られて撮り始めた只のビデオ動画が、57年分の映画の記憶を土台に、未曽有の青春映画に飛躍。ほん呪とコワすぎの遺伝子さえ受け継ぐ日本映画最前線。

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『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女(字幕2D)』2017年 アメリカ 監督:アレックス・カーツマン (ユナイテッドシネマお台場)

中東で発見された謎遺跡からミイラ復活し小暴れ。アドベンチャー映画というほど冒険しない。じゃあホラー映画かというとミイラ王女は怖くなく、ほとんど悪の女幹部。つまり、ダーク系ヒーロー映画の第1話なのだった。

 『麥秋』1951年 日本 監督:小津安二郎 (神保町シアター) 

女性が28歳で売れ残りと言われる古い価値観だった当時。ヒロインに半ば強制的なお見合い話来るが、家族の心配と彼女の気持ちはかみ合わない。辛気臭くなく、そういう風潮も皮肉る軽やかなコメディ。小さい子供の兄弟が途中で死んだかと思ったら最後に普通に出てきた。

『早春』1956年 日本 監督:小津安二郎 (神保町シアター) 

過去に幼い息子を亡くした会社員の社内不倫と夫婦関係/サラリーマンの悲喜/を描いた大人の青春映画。蒲田から丸の内へ通勤電車で毎日通う仲間達という、現代にはないシチュエーションが当時の活気を感じさせる。かなり長く、連ドラ1シーズン観た気持ち。

 『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』2017年 日本 監督:三池崇史 (TOHOシネマズ日本橋)

海外ロケ杜王町は優勝。アンジェロと虹村兄弟話だけだが、これで一本の映画として成立。「祖父が守ろうとした町だから戦う」仗助の動機など、原作時点で存在した心の流れの鮮明化はなるほどと思わされた。

『東京喰種トーキョーグール』2017年 日本 監督:萩原健太郎 (TOHOシネマズ日本橋)

オモシロ萌えキャラバトルロワイヤル漫画になってしまう前の、まだ都市伝説の不気味さが多少あった頃の空気を映画化。王道中二病ダークヒーロー映画の1作目と考えると上品にまとまってる。清水富美加さんまた色んな作品出てください!

 『激動の昭和史 沖縄決戦』1971年 日本 監督:岡本喜八 (新文芸坐)

大本営も司令部も、希望的観測、机上の空論、責任転嫁、目的と手段の履き違え、と判断ミスの連続。それが市民にも伝播し完全無駄死にしていく様子を、二時間半眺め続けるという強烈な映画。今の日本も緩やかにこの状態に陥ってると感じさせる傑作。今回はじめて観たけど、この前の『ハクソー・リッジ』が、思ってた以上にちゃんとこの映画の雰囲気を醸し出そうとしていたのかなと感じた。

天国にいちばん近い島1984年 日本 監督:大林宣彦 (ヒューマントラストシネマ渋谷)

劇場観賞初。原田知世、南の島で何かを探す。日本人の頭の中だけにある理想の南国が本当にあるかのような、映画の中だけの奇跡のニューカレドニア。そこに昔自分も行ったかの如く、偽の美化された記憶を反芻させる幻覚の映画。再見して驚いたのが、日没の瞬間見える緑の光線の話をしていて、それがなんとロメールの『緑の光線(86)』よりも前ということ。元ネタの元ネタが同じジュール・ヴェルヌの小説だからだろうけど、大自然リゾート/フランス/自分探しする女性というシンクロニシティが起きてる。

『ゾンビ【米国劇場公開版】特別音響ウーハー上映(字幕)』1978年 アメリカ 監督:ジョージ・A・ロメロ (塚口サンサン劇場)

映画館観賞は初。十数年ぶりで程よく忘れ、他ゾンビ作品の記憶も混ざって曖昧になっており新鮮な気持ち。恐怖映画というより心底面白い映画という感触。単独作品として見るともうこの最後に人類ほぼ滅んでそう。

トランスフォーマー 最後の騎士王(字幕2D)』2017年 アメリカ 監督:マイケル・ベイ (OSシネマズミント神戸)

いつも通りだろと思ってたら、メッセージ/ローグワン/BFGなどの近年作の良い部分のエキスを加え正統派娯楽映画度UP。クドさが減り軽快テンポ。大好きなTVアニメ第1作を見てる時の楽しい気分に近くなったかも。なんだかんだ言ってマイケル・ベイトランスフォーマーには、映画館からの帰り道にテカテカの車とすれ違うと脳が奴らだと認識してしまう「映画の力」がある。

海底47m』2016年 イギリス 監督:ヨハネス・ロバーツ (シネマート新宿)

野生の鮫観覧ダイビングの檻ボロく海底に落下した二人。人喰い鮫二匹!潜水病!残り少ない酸素!地味ながら、的確にツボを突いて揺さぶられる希望と絶望。海のど真ん中からずっと出られない怖さ。小規模サメ映画ながら秀作。映画館に閉じ込められて観るのがオススメ。

『カーズ クロスロード(吹替2D)』2017年 アメリカ 監督:ブライアン・フィー (新宿ピカデリー) 

ずっとトップだったマックィーンだが有望な新人が多数台頭。さらに大事故で引退の危機。復帰リハビリだけでなく、他の可能性も表出する壮年期映画。こいつ面白い好きな脇役だなぁと思った奴のキャラとしての伸びが想像を越えていた。確かにクロスロードだ。

デス・レース2000年』1975年 アメリカ 監督:ポール・バーテル (新宿シネマカリテ)

未来の米国は大陸横断殺人レースが国民娯楽。悪ふざけで残酷だが明るく爽やか。暗躍するヘボい陰謀。しまいに社会派ヒューマン映画を観たかと錯覚までする。面白すぎる特A級のB級映画! たまたま『カーズ クロスロード』→『デス・レース2000年』と映画館をハシゴしたので、大陸横断殺人レースの車にも遠景ショットだと脳の錯覚で「おめめ」が見えた。

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陽炎座』1981年 日本 監督:北千住シネマブルースタジオ (鈴木清順)

ひとりの男が謎の女と会い惹かれ合う。不倫相手が幽霊という単純な怪談かと思いきや、後半の金沢からは、全員死んでいてあの世なのかもと思わせる異様な世界に突入。よく分からんがスゴ美しい映画。

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スパイダーマン・ホームカミング(IMAX 3D)』2017年 アメリカ 監督:ジョン・ワッツ (Tジョイ品川)

MCU最新話やりつつ理想のスパイダーマン第1話をやるという、針に糸を通すような造り。今までの映画版よりも原作コミックのユーモアがある。冒頭からずっと面白く133分の長さを感じなかった。100点のキャラクター映画。

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』2017年 日本 監督:新房昭之 (TOHOシネマズ新宿)

「青春恋愛モノは実写もアニメも全て中学生の妄想だ!」と言い切りつつ、否定するわけではない。曖昧になった子供の頃の記憶を思い出し悲しむような映画。画が完璧に未完成だが奇跡的に上記映画的意味を補強してしまってもいる。後で完全版で出し直すレベルの完成度なので、むしろ今だけのバージョンを映画館で目撃しておいた方がいいと思う。未完成なことにより、あらゆる映画の中で『ゼーガペインADP』だけにある「おぼろげになりつつある昔の記憶」みたいな効果が偶然出てるし…。新房昭之好きで2015年16年と映画ベスト5に入れるくらいは岩井俊二好きで、大根仁『SCOOP!』も楽しく観賞して、広瀬すず菅田将暉さんにも好感と信頼しかなく、その座組で自分用に作られたとしか思えないアニメ映画が未完成だったので「本来あるはずだったもしもの完全版」を脳内に幻視してしまうという無二の映画体験をした。

蠱毒 ミートボールマシン』2017年 日本 監督:西村喜廣 (新宿武蔵野館)

複数の鉄男チック怪人が戦い続けるバカ特撮スプラッター。絵的には血みどろグロテスクだが、普通の娯楽作。役者陣が存在感あり魅力的。男の惨めなプロローグは苦しく良いが、事件発生後からのテンポが冗長だったのが残念。そんなに蠱毒な感じはなかったぞ。

『RE:BORNリボーン』2017年 日本 監督:下村勇二 (新宿武蔵野館)

自営業コンビニ営む元最強の傭兵に刺客。町中で周囲に気づかれずに殺し合う。銃で武装した複数人も瞬殺。マジの殺人技術が行使され続けるダウナーな超アクション映画。戦場最強の男だけの哲学が広がる。

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『血を吸う粘土』2017年 日本 監督:梅沢壮一 (キネカ大森/夏のホラー秘宝祭り)

田舎の鬱屈した美術教室がホラーな目に。血を吸うどころか丸呑みする人食い粘土が想像より不気味。Jホラーの流れではなく、伊藤潤二的な魅力を感じた。近年まれに見る正統派怪奇映画の佳作。

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 『ベイビー・ドライバー』2017年 アメリカ 監督:エドガー・ライト (Tジョイ品川)

凄腕逃がし屋ドライバー少年の青春。歴代自動車犯罪映画のおいしい所を詰め込み更に音楽映画に仕立て上げた、食べ過ぎるフルコース。脳の快感ボタン押されてるきらいはあるが、目茶面白い!

『夢二』1991年 日本 監督:鈴木清順 (北千住シネマブルースタジオ)

画家の竹久夢二と女達。「陽炎座」同様、金沢での奇妙な色恋話だが、今作は地獄感ではなく、夢と寝起きの境目が分からん時のような感触。一周回って、女優をいかに美しく撮るかが主題かもと感じた。

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機甲界ガリアン 鉄の紋章』1986年 日本 監督:高橋良輔 (テアトル新宿/サンライズフェスティバル)

中編OVAのHD上映。スクリーン&大音響で観ると、機甲兵の巨大さ/重量感がかなり良い。敵陣地を襲う機甲兵は怖い。後半の全てである鉄巨神の戦闘は、相手を圧倒し叩き壊していく描写が神話のような迫力。

『さいなら、BAD SAMURAI』2016年 日本 監督:大野大輔 (池ノ上シネマボカン)

自主映画を撮る男(監督本人が演じる)。就職もせず撮った「映画」の仕上がりは、エロ時代劇クソVシネでしかなかった。夢を持つ者達の志と、劇中のZ級映画と、周囲の評価とのギャップがかなり面白いモラトリアムコメディ。

『ウルフなシッシー』2017年 日本 監督:大野大輔 (池ノ上シネマボカン)

俳優のオーディションに落ち続けるダメ女と、映画監督目指してるがスカトロAV業で業界にギリギリいるサイコクズ男の同棲カップルが、めちゃ言い合う。両者のダメさが次々見えてくる面白い会話コメディ。

『人生フルーツ』2017年 日本 監督:伏原健之 (ポレポレ東中野)

昔、多くのニュータウン計画に関わったおじいさんと、その奥さんの生活を記録するドキュメンタリー。素敵なスローライフを伝えるだけの映画だとばかり思っていると、観る側もご夫妻の人生の大事な期間を一緒に過ごしていたことが分かり、引き返せぬ気持ちになる映画。

『逆徒 TERRORIST』2017年 日本 監督:小林勇貴 (ポレポレ東中野)

リンチで死に賽の河原から蘇った不良が殺人鬼に。だが不良達はそこはそんなに気にせず、闇討ち誘拐責任逃れ他人巻き込み型の腐った争いを相変わらず続けるのだった。人間の方が怖い系ホラーともまた違う、現実不良暴力残酷社会コメディ映画。

『聖なるもの』2017年 監督:岩切一空 (新宿K'sシネマ)

映研のダメ男が、幽霊としか思えぬ謎の可愛い女の子主演の映画を撮ろうとする。「めまい」から「超コワすぎ」・おんなのこ映画まで、あらゆる映画の記憶を横断しつつ脳が男の心と同期。傑作の心霊青春映画!

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大作では『ハクソー・リッジ』『スパイダーマン・ホームカミング』
上映館数の少ない作品では『PARKS パークス』『海底47m』『ベイビー・ドライバー
単館作品では『狂覗(きょうし)』『花に嵐』『聖なるもの』『さいなら、BAD SAMURAI』
旧作では『殺しの烙印』『ピストルオペラ』『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』 『激動の昭和史 沖縄決戦』『デス・レース2000年』など、あらゆる意味で面白い作品が本当に多かった。

【次回に続く】

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