映画とかのおはなしブログ

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2018年映画感想ツイートまとめ 3月4月分 19本分くらい

元は「〇〇なう」形式なので整理。当時の感情こそが貴重なので、今の意見は足さず、当時のまま残す。

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シェイプ・オブ・ウォーター』監督:ギレルモ・デル・トロ (TOHO渋谷)

冷戦時代アメリカ。結構雑な超秘密研究所に捕らえられた魚人と、発声障害の女性の奇妙な正統派純愛ドラマ。モンスターやスパイもののエッセンスが嬉しい最新のおとぎ話。本筋以外も一貫した反差別的テーマ。美女と野獣の超アップデート版。

15時17分、パリ行き』監督:クリント・イーストウッド (新宿ピカデリー)

偶然居合わせた人が列車テロを阻止できた奇跡の奇跡っぷりを、再現ドラマを超える本物不思議リアリティで描く、奇跡のドラマティック劇映画。挫折や上手くいかないことが沢山あっても、それでも、人が普通に正しく生きていくことを支えてくれるような力がある。

 『ゴーストスクワッド』監督:井口昇 (渋谷アップリンク)

孤独な女の子が、幽霊に取り憑かれ復讐に協力。ルックはふざけたコントなのに、理不尽に惨殺されていた霊の怨念の由来がはっきり提示され、辛い黒い深刻さが蓄積。切なさ/おかしな馬鹿馬鹿しさ/無念/憤りが混ざった、複雑な気持ちになってしまう映画。

『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』監督:ヨルゴス・ランティモス (ヒューマントラスト渋谷)

外科医の元に一人の少年が訪ねてくる。感動ヒューマンドラマになってもおかしくない始まりだが、歩くの早くね?等、妙な違和感が続き逆転。観賞中は謎多き作品に感じるが、観終わって振り返ると、シンプルにどんどん厭な気持ちになっていく呪いのホラー映画。

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ブラックパンサー【IMAX3D】』監督:ライアン・クーグラー (T-JOY品川)

アフリカの小国の王様が頑張る。隠された超技術国という設定により、スパイ映画風味もあるガジェットアクション&王様映画。MCUの一篇である主張控えめで、一本の娯楽映画として成立。中盤の韓国パートの活劇が、スーツと車の性能を活かしていて中々面白かった。

『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』監督:河森正治 (池袋HUMAX)

TV版の総集編のはずだが、綺麗に一本の漫画映画になってることに驚き。終盤いわゆるマクロスっぽくなるまで、8割がたアイドルアニメ。アイカツ的マインドが戦場で生身で披露される、地上戦のノリがいい。曲は好きな「絶対零度θノヴァティック」が流れないのが残念。

リメンバー・ミー【字幕2D】』監督:リー・アンクリッチ (TOHOシネマズ新宿)

お盆のメキシコ。音楽禁止一家でミュージシャンに憧れる少年が、先祖達の霊と会い、あの世に行ってみる。この世もあの世も祝祭感が美麗。世界設定に独自のお彼岸的宗教観があり、綺麗事だけじゃない実はSFなヒューマンドラマ。結構な大人向けの映画です。

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アナと雪の女王/家族の思い出』監督:スティービー・ワーマーズ

リメンバー・ミー』の同時上映。ピクサーのいつもの短編枠と思ってたら、長いので奇妙な気持ちになり、体感時間は実時間以上。途中で雪だるまがファイナルデスティネーションする瞬間だけ狂気があり、怖かった。アナの異様にかわいい萌えシーンがあるぞ。

ちはやふる 結び』監督:小泉徳宏 (TOHO新宿)

上下でも完結してた気がするが、立派な続編かつ完結編。好感しか感じない魅力的な奴らの、輝くスポ根青春バトルドラマの続きが、2時間も楽しめてしまう。新入部員周りエピソードも笑って泣ける。全国大会に行くの当然みたいだった中、中盤の試合におけるピンチの展開も熱い!

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さよならの朝に約束の花をかざろう』監督:岡田麿里 (新宿バルト9)

不老種族の女の子が赤ちゃんを拾い、貧困シングルマザーとして育てる。最初は王道の親子ドラマだが、自分は老いないまま普通の人の人生は進んでしまい、悲しさが増していく。アニメや映画が終わってもそこで感じた気持ちはなくならない、という映画かも。

グレイテスト・ショーマン』監督:マイケル・グレイシー (TOHOシネマズ渋谷)

フリークスを集めたサーカスを興す男。巧みな省略のするするテンポで、終盤停滞するまではずっと面白いまま。純粋娯楽映画であると同時に、嘘の見世物=映画について語り体現した作品でもある。新作なのに、名作劇場的なもののリメイクみたいな感触がある。

『サイレン』(2016年) 監督:グレッグ・ビショップ (Amazon primeビデオ)

同名のゲームとは無関係。ボンクラ男達が結婚前に遊ぶぜと来た郊外の秘密クラブ。激エロらしいぜと期待してたら、狩りごっこが得意なリアルけものフレンズがいたもんで、死ぬほどドッタンバッタン大騒ぎ。V/H/Sシンドロームの一編の長編化らしいが、それは覚えてなかった普通のホラー。

パシフィック・リム アップライジング【IMAX3D】』監督:スティーヴン・S・デナイト (T-JOY品川)

青空が多い効果か、前作以上に普通のロボットアニメを実写映画に昇華した感があり、TVアニメを4話続けて観たくらいの感触。リアルとスーパーのさじ加減が良く、人間同士の戦いに傾くかと思いきや、魂ある娯楽ロボットヒーロー作品にまとまっていく。

ミスミソウ』監督:内藤瑛亮 (池袋シネマロサ)

田舎で女の子が壮絶ないじめ被害。10代の時に観るのが一番楽しめる内容だが、絵的にも精神的にも容赦なく、結構厭な気持ちに。邦画ではあまり見たことない王道のリベンジ映画であり、さらに、普通の映画ならそこでラストという、いい場面の先に、かなり悪い(良い)ショックが何度もある。

ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル【字幕2D】』監督:ジェイク・カスダン (TOHOシネマズ日本橋)

高校生4人が呪いのゲーム内で冒険。それぞれ問題をかかえている本人と、ゲーム内キャラとのギャップによるドラマは愉快で、結構いいお話。TVゲームらしさを実写で見せるギャグも楽しい。誰もが観ればいい、普通に面白い娯楽映画。

クソ野郎と美しき世界』監督:園子温山内ケンジ太田光児玉裕一 (TOHOシネマズ六本木)

オムニバスが何話あり、どれをどの監督が撮ったかも調べずに行ったが、それが正解!ヘンで頭おかしいカルトコメディ映画(なぜかどれも90年代感ある)と、輝くスーパースター映画が両立しているという、今までにない幸福な映画体験!想像以上に楽しかった。

ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』監督:スティーヴン・スピルバーグ (T-JOY品川)

米国が負けると分かっていてベトナム戦争を続け、それを隠蔽してた、というスキャンダルを、新聞社が暴いた事件の映画化。単なるスクープ狙いが、いつしか大勢の人生を賭けた戦いに。雑談とホウレンソウだけなのに、こんなに面白くサスペンス映画で偉大。

レディ・プレイヤー1【IMAX3D】』監督:スティーヴン・スピルバーグ (T-JOY品川)

20世紀の娯楽映画アニメゲーム的文化を総まとめ。これらカルチャーを浴び続けた記憶こそがリアルだ!「全ての映画はアニメになる」まま、先に進んだ感もある超凄い映画。話題のガンダムなどのキャラクター登場は勿論良いが、第2の鍵探しステージに入る最高の瞬間は絶対3D上映で!

それまで観た全ての映画の中で、絶対3Dがいいと思った映画は『ドットハック セカイの向こうに』と『フラッシュバックメモリーズ』くらいしかないのだけど、『レディ・プレイヤー1』も、絶対3D(メガネ)で観るべき映画でした! IMAX3Dを選んだけど、4DX3Dの臨場感もヤバそう。

ちなみに、映画のテーマが、キングゲイナーや劇場版Zガンダムに込められた富野監督のメッセージと完全に同じでした。RX-78ダブルゼータガンダムの決めポーズをとっているのは、「元気のG」的な、オーガニック的な何かへのリスペクトを象徴していると受け取りました!

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アベンジャーズ インフィニティ・ウォー【IMAX3D】』監督:アンソニー・ルッソジョー・ルッソ (T-JOY品川)

単なる3度目のヒーロー集合映画ではなく、個々のヒーローそれぞれの、今までを踏まえた続編として成り立たせていることが、素晴らしく奇跡的なキャラクター映画。このシリーズ以外では不可能な終わらせ方も含め、キャラクターエンタメの最先端。

ちなみに、3Dの立体感が今まで観た3D映画のどれよりも強く、良かった。シーンによっては字幕が一番手前ではなかったりと、次世代の3Dとして色々工夫されている感じ。

この月は、『15時17分、パリ行き』『ちはやふる-結び-』『『リメンバー・ミー』『グレイテスト・ショーマン』『レディ・プレイヤー1』『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』と、大作で面白い映画が公開されまくりでした。面白い映画がありすぎて嬉しい悲鳴でした。。

【次回に続く】